株式会社コラボス

複数サービスの実績と見込みを一元管理。Excelでも実現できていた管理会計の仕組みに「Loglass 経営管理」を導入したワケ

IT・インターネット
従業員数
1〜300名

企業や自治体などで利用されるコールセンターやマーケティングのシステムを、月額料金制のクラウドサービスとして開発、提供する株式会社コラボス。日本におけるコールセンター向けのSaaS企業の先駆けとして知られる同社では、管理会計の仕組みに基幹システムとExcelを活用していたものの、事業の成長とともに管理会計の業務に限界を感じるようになりました。そこで煩雑になっていた業務の効率化を目的に「Loglass 経営管理」を導入いただきました。

今回は「Loglass 経営管理」の運用を担当されている管理部の服部様、野澤様にお話を伺い、基幹システムとExcelではなぜ理想の管理会計を実現することが難しかったのか、そして「Loglass 経営管理」の導入から得られた成果、今後の展望までお聞きしました(2025年4月取材)。

お話を伺った方

管理部 部長 服部 亮様

管理部 総合企画課 野澤 郁実様

POINT

  • 基幹システムとExcelによる管理会計の業務に限界を感じていた
  • 資料作成の時間と手間を削減でき、1,2営業日かけて分析や示唆出しの検討に時間を費やせるように
  • 予算進捗会議や経営会議における意思決定の改善に貢献

お客様相談室や製品問い合わせセンター等のコールセンター部門、販売促進活動を行うマーケティング部門を持つ企業や自治体等に向けてSaaSを開発、提供するコラボス社

ー 貴社の事業内容とビジネスモデルについてお聞かせください。

服部様:弊社では、コールセンター部門やマーケティング部門を抱える企業や自治体を対象に、IP 電話交換機システム「@nyplace(エニプレイス)」「COLLABOS PHONE」などのクラウドサービスを主に提供しています。また、2015年3月に東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)に上場後は、AIコールセンターPBX/CTIシステム「VLOOM」、統合型CRMマーケティングシステム「GROWCE(グロウス)、AIマーケティングシステム「UZ(ウズ)」、AI顧客分析/リスト作成サービス「GOLDEN LIST」などの新規サービスの開発、提供にも力を入れています。サービスごとに部署が独立しているのではなく、お客さまの領域が近しいサービスごとに別れており、現在の営業部門には3部署が置かれています。

SaaS事業を展開する弊社にとって、特に重要になる指標が売上金額や、お客さまとの最小契約単位である席数やチャネル数になります。一方で主な費用については、人件費やサーバー費などが挙げられます。

ー 総合企画課の業務内容についてお聞かせください。

服部様:課長・部長級といった現場側に対する予算進捗会議と、その内容を元にした経営側に対する経営会議で使用される予算実績のデータや数字の取りまとめ、資料作成といった現場側と経営側をつなぐ架け橋的な役割を担っており、事業全体を成長に導いていくことを目指して業務にあたっています。その他にも来期の予算の策定や四半期の決算業務、広報・IRなどが業務範囲です。

Excelによる管理会計で感じていた課題と限界。業務が煩雑になり、手間と時間がかかっていた

ー 2年前に「Loglass 経営管理」を導入いただく以前は、どのような仕組みで予算実績を管理されていたのでしょうか。

服部様:管理会計を仕組みとして整えはじめたのは、マザーズ市場(現:グロース市場)に上場した2015年頃からです。基幹システム上で実績のデータや数字、経理情報などを管理し、業務に応じてクエリを作成、実行することでレポートに出力、目的に合わせてExcel上にまとめていました。部署ごとに売上・売上原価・販管費といった勘定科目を取りまとめ、損益計算書のExcelシートを作成していました。

管理会計のデータを求めていたのは経営側だけでなく、事業部の現場側も同様です。現場側ではSFAやMAといった販売管理システムは導入せず、基幹システムから出力した数字や総合企画課が作成する資料をもとに各サービスの進捗や取引先ごとの数字を把握していました。

ー 以前のExcelによる管理会計の仕組みでは、どのような課題を抱えていたのでしょうか。

服部様:基幹システムとExcelによる管理会計の業務に限界を感じていました。管理会計に取り組むようになって以降、提供するサービスが多くなったことで取りまとめなければならない数字が多くなり、業務が煩雑になっていたのです。その結果、作成した資料の数字が一桁足りなかったり、予算と実績の数字が合わなかったりと、さまざまなヒューマンエラーも発生していました。

また、毎月の決算が経理で締まってから予算進捗会議で使用される予算実績の資料を作成するまでに時間がかかっていたことも課題でした。経理から上がってきた実績をExcelに反映し、現場側が作成した見通しをExcel上で集計し、予算進捗会議で報告するという一連の流れに、およそ3週間かかっていたのです。予算進捗会議の前日、前々日にようやく資料が出来上がることも珍しくありませんでした。数字を取りまとめるだけで時間を取られてしまうため、現在取り組んでいる施策の現状や今後の施策の見通しなどに対する見解や示唆出しを考えることに時間をかけられなかったのです。

Excelでも管理会計はできるものの、どのような限界があるのか。クラウド経営管理に求められた要素とは

ー 予算実績を管理するツールとして、Excelにはどのような限界があると考えていますか。

服部様:Excelは表計算ソフトとして自由度がとても高く、何でもできてしまいます。マクロを組んで高度な自動化処理を実行したり、関数によって自由に計算したりと、未経験者であっても自身で調べてある程度の知識を身につければ、何とかできてしまいます。良くも悪くも誰でも扱えるため、せっかく組んだマクロや関数を崩してしまったり、複雑になることでヒューマンエラーが発生しやすくなったり、逆にできる人に業務が属人化してしまったりといった点はデメリットかと思います。

また、Excelによる集計は数字や数式の融通が利くため、現場側からの要望を受けてサービス別、科目別、顧客別といったさまざまな軸で分析するためのデータを作成することはできます。しかしデータベースとして整理されてはいないため、集計には時間と手間がかかってしまい、スピーディな対応はできません。さらにデータ量を増やし続ければ続けるほど、挙動が重くなったり、ファイルを開くことさえ時間がかかってしまったりと、ある程度の規模以上の会社においてストレスなく管理会計に取り組むにはExcelは適していないと考えています。

ー 経営管理のツールは、どのように比較検討されましたか。

服部様:ツールの比較検討は前任者が行っておりましたが、これまで抱えていた課題を改善できるかに重点を置いていました。導入・運用コストに加え、予算進捗会議までのリードタイムを短くできるかどうか、作成する予算実績の資料の正確性を高められるかといった観点から、いくつかのツールを比較検討しました。

その結果、検討していた要件を満たしていたことに加え、経営管理に関わるデータや数字をデータベース化できること、ダッシュボード画面・レポートのグラフやチャートの見やすさなどが評価され、「Loglass 経営管理」の導入が決定されました。

ー 「Loglass 経営管理」の導入について、社内の合意形成はどのように進行しましたか。

野澤様:Excelであっても、予算実績を管理すること自体は可能です。だからこそ、お金をかける必要性と背景にある目的をしっかり説明し、社内から承認を得ることが必要不可欠だと考えていました。ツールを導入さえすれば魔法のようにすべての問題が解決するのではなく、「私はこうした課題を解決し、改善したい。だから「Loglass 経営管理が」必要なんです」と主張できるほど、ツールの導入には主体性を持つべきです。

管理会計のデータを柔軟かつ迅速に集計、分析するために活用。営業部門では来期予算の策定にも

ー 「Loglass 経営管理」を導入した後、どのような管理会計の仕組みを構築されたのでしょうか。

野澤様:管理会計のデータを柔軟かつ迅速に集計、分析するためのツールとして活用しています。基幹システムはデータを貯めておく「箱」のイメージであり、そこから実績のデータや数字を出力して特定フォーマットのExcelに貼り付け、「Loglass 経営管理」に取り込むというフローです。なお、この実績数字の収集には30分ほどの時間しかかかりません。集計されたデータをもとに「Loglass 経営管理」でレポートを作成し、その画像を使用して予算進捗会議や経営会議で使用する資料を作成しています。

ー 営業部門や技術部門では、「Loglass 経営管理」をどのように活用されていますか。

野澤様:サービス別、科目別、顧客別といった軸ごとに売上の推移データを集計したり、昨対比で各勘定科目を比較するデータを作成したりと、営業部門からの依頼に対して総合企画課が瞬時に、かつ柔軟に対応しなければならないシーンで「Loglass 経営管理」を活用しています。

また、「Loglass 経営管理」のアカウントを共有している営業部門の責任者からは、今季の実績データを参考に来季予算の作成に活用していると聞いています。弊社のサービスはSaaSモデルですので、年間の経常収益(ARR)を顧客別で分析したり、過去3年間の数字を比較したり、「Loglass 経営管理」上の数字をもとにお客さまへヒアリングを実施したりと、さまざまな角度から来季の予算策定に活用し、数字の精度向上に努めています。

また技術部門に関しては、自社が開発したサービスがどのような売れ行きで推移しているのかを確認するため、サービス別や顧客別といった大きめの粒度で売上推移などのデータや数字をチェックしていると聞いています。その他には、サーバー利用料といった技術部門のコストを指定した基準に従って配賦し、実績の数字に反映される配賦設定も活用しています。

予算実績の資料作成時間が短くなり、より精緻な見通し作成や分析に時間を割けるように

ー 「Loglass 経営管理」の導入によって、どのような成果が得られていますか。

野澤様:予算進捗会議で報告する予算実績の資料作成の流れとその質が変化しました。実績数字が締まってから3週間後に予算進捗会議が開かれるという全体日数はそのままですが、会議の前々日、前日まで資料作成に追われていたものが、現在では前々日には資料が出来上がっているだけでなく、そこからより会議の質を高めるための分析や示唆出しなどに時間を費やせるようになっています。

また月末に実績数字が締まってから、現場側への実績数値の展開は半日ほどに収まっています。それを受けて現場側が作成した見通し数字を更新していくのですが、4営業日ほどと余裕を設けた締め切りを設定できるようになりました。現場側が見通し数字に向き合う時間を確保したことによって、より精緻な見通しを作成できる環境が整っていると考えています。

さらに予算進捗会議や経営会議における意思決定の改善にも貢献できています。基幹システムとExcelを使用していた頃は、基幹システムから取得した部署ごとの細かな数字を一つひとつ収集して資料を作り上げ、全体の数字が集まりきったところで経営側に渡すイメージでした。現在この流れは逆転しており、全体の数字を事前に集計し、予算差異の増大や原価の上振れなど特に着目すべき数字をピックアップして経営側に提示しています。その結果、問題となっている箇所の原因と解決策の話し合いに時間を割けており、以前よりも一段階上の会議にすることができているはずです。

ー 「Loglass 経営管理」のサービスでどのような点を評価いただいていますか。

野澤様:まずツールの操作として、レポート作成時のプレビュー機能が一番使いやすいと感じています。感覚的に数字を集計、加工することができ、自分が想定している条件を当て込んだ際にどのように見えるのかとプレビューでワンクッション挟んで問題ないことを確認し、保存するという理想的なフローを実現できています。

また、ログラス社からのサポートも印象に残っています。基幹システムから収集した実績数字が「Loglass 経営管理」上で過去の数字と重複してしまった場合の対処法や、BIツールの活用方法など、「こんな資料を作成したい」といった相談に乗っていただき、とても助かりました。

服部様:実績や見込みといった数字はもちろん、組織情報まで「Loglass 経営管理」上で管理できるようになりました。あらゆる軸で数値を分析できる環境が整うことで、Excelによる管理にただ忙殺されていた頃は分析できなかったことが分析できるようになり、見えていなかったものが見えるようになっています。今まで以上に分析業務に力を入れられたことを評価しています。

構築した管理会計の業務フローを継続していき、「Loglass 経営管理」の機能をさらに活用したい

ー 今後の展望についてお聞かせください。

野澤様:まずは「Loglass 経営管理」を導入した新しい管理会計の業務フローを、しっかり1年間回していくことが最低ラインです。そのうえで2024年度では実現できなかった活用方法、たとえば見通しに対する配賦機能活用したり、現場側の社員に情報を積極的に展開することで新しい活用シーンを検討したりと、導入した「Loglass 経営管理」をさらに活用していきたいですね。

ー 予実管理に課題を感じている方へ、メッセージをお願いいたします。

野澤様:弊社のように多数のサービスを提供している企業や、複数のグループ会社を抱えている親会社など、より広い範囲の事業やサービスの実績や見込みを管理しなければならない経営管理担当者には、「Loglass 経営管理」はおすすめできると思います。「Loglass 経営管理」を導入することで複数サービス、複数事業一括で管理できるだけでなく、さまざまな軸でデータを集計、分析できるようになることは大きなメリットではないでしょうか。

株式会社コラボス

複数サービスの実績と見込みを一元管理。Excelでも実現できていた管理会計の仕組みに「Loglass 経営管理」を導入したワケ

業種
IT・インターネット
従業員数
1〜300名
公開日
2025-06-10
株式会社コラボス
業界
IT・インターネット
導入サービス
Loglass 経営管理
従業員数
1〜300名
Loglass導入の背景と効果
課題
決め手
効果

お客様相談室や製品問い合わせセンター等のコールセンター部門、販売促進活動を行うマーケティング部門を持つ企業や自治体等に向けてSaaSを開発、提供するコラボス社

ー 貴社の事業内容とビジネスモデルについてお聞かせください。

服部様:弊社では、コールセンター部門やマーケティング部門を抱える企業や自治体を対象に、IP 電話交換機システム「@nyplace(エニプレイス)」「COLLABOS PHONE」などのクラウドサービスを主に提供しています。また、2015年3月に東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)に上場後は、AIコールセンターPBX/CTIシステム「VLOOM」、統合型CRMマーケティングシステム「GROWCE(グロウス)、AIマーケティングシステム「UZ(ウズ)」、AI顧客分析/リスト作成サービス「GOLDEN LIST」などの新規サービスの開発、提供にも力を入れています。サービスごとに部署が独立しているのではなく、お客さまの領域が近しいサービスごとに別れており、現在の営業部門には3部署が置かれています。

SaaS事業を展開する弊社にとって、特に重要になる指標が売上金額や、お客さまとの最小契約単位である席数やチャネル数になります。一方で主な費用については、人件費やサーバー費などが挙げられます。

ー 総合企画課の業務内容についてお聞かせください。

服部様:課長・部長級といった現場側に対する予算進捗会議と、その内容を元にした経営側に対する経営会議で使用される予算実績のデータや数字の取りまとめ、資料作成といった現場側と経営側をつなぐ架け橋的な役割を担っており、事業全体を成長に導いていくことを目指して業務にあたっています。その他にも来期の予算の策定や四半期の決算業務、広報・IRなどが業務範囲です。

Excelによる管理会計で感じていた課題と限界。業務が煩雑になり、手間と時間がかかっていた

ー 2年前に「Loglass 経営管理」を導入いただく以前は、どのような仕組みで予算実績を管理されていたのでしょうか。

服部様:管理会計を仕組みとして整えはじめたのは、マザーズ市場(現:グロース市場)に上場した2015年頃からです。基幹システム上で実績のデータや数字、経理情報などを管理し、業務に応じてクエリを作成、実行することでレポートに出力、目的に合わせてExcel上にまとめていました。部署ごとに売上・売上原価・販管費といった勘定科目を取りまとめ、損益計算書のExcelシートを作成していました。

管理会計のデータを求めていたのは経営側だけでなく、事業部の現場側も同様です。現場側ではSFAやMAといった販売管理システムは導入せず、基幹システムから出力した数字や総合企画課が作成する資料をもとに各サービスの進捗や取引先ごとの数字を把握していました。

ー 以前のExcelによる管理会計の仕組みでは、どのような課題を抱えていたのでしょうか。

服部様:基幹システムとExcelによる管理会計の業務に限界を感じていました。管理会計に取り組むようになって以降、提供するサービスが多くなったことで取りまとめなければならない数字が多くなり、業務が煩雑になっていたのです。その結果、作成した資料の数字が一桁足りなかったり、予算と実績の数字が合わなかったりと、さまざまなヒューマンエラーも発生していました。

また、毎月の決算が経理で締まってから予算進捗会議で使用される予算実績の資料を作成するまでに時間がかかっていたことも課題でした。経理から上がってきた実績をExcelに反映し、現場側が作成した見通しをExcel上で集計し、予算進捗会議で報告するという一連の流れに、およそ3週間かかっていたのです。予算進捗会議の前日、前々日にようやく資料が出来上がることも珍しくありませんでした。数字を取りまとめるだけで時間を取られてしまうため、現在取り組んでいる施策の現状や今後の施策の見通しなどに対する見解や示唆出しを考えることに時間をかけられなかったのです。

Excelでも管理会計はできるものの、どのような限界があるのか。クラウド経営管理に求められた要素とは

ー 予算実績を管理するツールとして、Excelにはどのような限界があると考えていますか。

服部様:Excelは表計算ソフトとして自由度がとても高く、何でもできてしまいます。マクロを組んで高度な自動化処理を実行したり、関数によって自由に計算したりと、未経験者であっても自身で調べてある程度の知識を身につければ、何とかできてしまいます。良くも悪くも誰でも扱えるため、せっかく組んだマクロや関数を崩してしまったり、複雑になることでヒューマンエラーが発生しやすくなったり、逆にできる人に業務が属人化してしまったりといった点はデメリットかと思います。

また、Excelによる集計は数字や数式の融通が利くため、現場側からの要望を受けてサービス別、科目別、顧客別といったさまざまな軸で分析するためのデータを作成することはできます。しかしデータベースとして整理されてはいないため、集計には時間と手間がかかってしまい、スピーディな対応はできません。さらにデータ量を増やし続ければ続けるほど、挙動が重くなったり、ファイルを開くことさえ時間がかかってしまったりと、ある程度の規模以上の会社においてストレスなく管理会計に取り組むにはExcelは適していないと考えています。

ー 経営管理のツールは、どのように比較検討されましたか。

服部様:ツールの比較検討は前任者が行っておりましたが、これまで抱えていた課題を改善できるかに重点を置いていました。導入・運用コストに加え、予算進捗会議までのリードタイムを短くできるかどうか、作成する予算実績の資料の正確性を高められるかといった観点から、いくつかのツールを比較検討しました。

その結果、検討していた要件を満たしていたことに加え、経営管理に関わるデータや数字をデータベース化できること、ダッシュボード画面・レポートのグラフやチャートの見やすさなどが評価され、「Loglass 経営管理」の導入が決定されました。

ー 「Loglass 経営管理」の導入について、社内の合意形成はどのように進行しましたか。

野澤様:Excelであっても、予算実績を管理すること自体は可能です。だからこそ、お金をかける必要性と背景にある目的をしっかり説明し、社内から承認を得ることが必要不可欠だと考えていました。ツールを導入さえすれば魔法のようにすべての問題が解決するのではなく、「私はこうした課題を解決し、改善したい。だから「Loglass 経営管理が」必要なんです」と主張できるほど、ツールの導入には主体性を持つべきです。

管理会計のデータを柔軟かつ迅速に集計、分析するために活用。営業部門では来期予算の策定にも

ー 「Loglass 経営管理」を導入した後、どのような管理会計の仕組みを構築されたのでしょうか。

野澤様:管理会計のデータを柔軟かつ迅速に集計、分析するためのツールとして活用しています。基幹システムはデータを貯めておく「箱」のイメージであり、そこから実績のデータや数字を出力して特定フォーマットのExcelに貼り付け、「Loglass 経営管理」に取り込むというフローです。なお、この実績数字の収集には30分ほどの時間しかかかりません。集計されたデータをもとに「Loglass 経営管理」でレポートを作成し、その画像を使用して予算進捗会議や経営会議で使用する資料を作成しています。

ー 営業部門や技術部門では、「Loglass 経営管理」をどのように活用されていますか。

野澤様:サービス別、科目別、顧客別といった軸ごとに売上の推移データを集計したり、昨対比で各勘定科目を比較するデータを作成したりと、営業部門からの依頼に対して総合企画課が瞬時に、かつ柔軟に対応しなければならないシーンで「Loglass 経営管理」を活用しています。

また、「Loglass 経営管理」のアカウントを共有している営業部門の責任者からは、今季の実績データを参考に来季予算の作成に活用していると聞いています。弊社のサービスはSaaSモデルですので、年間の経常収益(ARR)を顧客別で分析したり、過去3年間の数字を比較したり、「Loglass 経営管理」上の数字をもとにお客さまへヒアリングを実施したりと、さまざまな角度から来季の予算策定に活用し、数字の精度向上に努めています。

また技術部門に関しては、自社が開発したサービスがどのような売れ行きで推移しているのかを確認するため、サービス別や顧客別といった大きめの粒度で売上推移などのデータや数字をチェックしていると聞いています。その他には、サーバー利用料といった技術部門のコストを指定した基準に従って配賦し、実績の数字に反映される配賦設定も活用しています。

予算実績の資料作成時間が短くなり、より精緻な見通し作成や分析に時間を割けるように

ー 「Loglass 経営管理」の導入によって、どのような成果が得られていますか。

野澤様:予算進捗会議で報告する予算実績の資料作成の流れとその質が変化しました。実績数字が締まってから3週間後に予算進捗会議が開かれるという全体日数はそのままですが、会議の前々日、前日まで資料作成に追われていたものが、現在では前々日には資料が出来上がっているだけでなく、そこからより会議の質を高めるための分析や示唆出しなどに時間を費やせるようになっています。

また月末に実績数字が締まってから、現場側への実績数値の展開は半日ほどに収まっています。それを受けて現場側が作成した見通し数字を更新していくのですが、4営業日ほどと余裕を設けた締め切りを設定できるようになりました。現場側が見通し数字に向き合う時間を確保したことによって、より精緻な見通しを作成できる環境が整っていると考えています。

さらに予算進捗会議や経営会議における意思決定の改善にも貢献できています。基幹システムとExcelを使用していた頃は、基幹システムから取得した部署ごとの細かな数字を一つひとつ収集して資料を作り上げ、全体の数字が集まりきったところで経営側に渡すイメージでした。現在この流れは逆転しており、全体の数字を事前に集計し、予算差異の増大や原価の上振れなど特に着目すべき数字をピックアップして経営側に提示しています。その結果、問題となっている箇所の原因と解決策の話し合いに時間を割けており、以前よりも一段階上の会議にすることができているはずです。

ー 「Loglass 経営管理」のサービスでどのような点を評価いただいていますか。

野澤様:まずツールの操作として、レポート作成時のプレビュー機能が一番使いやすいと感じています。感覚的に数字を集計、加工することができ、自分が想定している条件を当て込んだ際にどのように見えるのかとプレビューでワンクッション挟んで問題ないことを確認し、保存するという理想的なフローを実現できています。

また、ログラス社からのサポートも印象に残っています。基幹システムから収集した実績数字が「Loglass 経営管理」上で過去の数字と重複してしまった場合の対処法や、BIツールの活用方法など、「こんな資料を作成したい」といった相談に乗っていただき、とても助かりました。

服部様:実績や見込みといった数字はもちろん、組織情報まで「Loglass 経営管理」上で管理できるようになりました。あらゆる軸で数値を分析できる環境が整うことで、Excelによる管理にただ忙殺されていた頃は分析できなかったことが分析できるようになり、見えていなかったものが見えるようになっています。今まで以上に分析業務に力を入れられたことを評価しています。

構築した管理会計の業務フローを継続していき、「Loglass 経営管理」の機能をさらに活用したい

ー 今後の展望についてお聞かせください。

野澤様:まずは「Loglass 経営管理」を導入した新しい管理会計の業務フローを、しっかり1年間回していくことが最低ラインです。そのうえで2024年度では実現できなかった活用方法、たとえば見通しに対する配賦機能活用したり、現場側の社員に情報を積極的に展開することで新しい活用シーンを検討したりと、導入した「Loglass 経営管理」をさらに活用していきたいですね。

ー 予実管理に課題を感じている方へ、メッセージをお願いいたします。

野澤様:弊社のように多数のサービスを提供している企業や、複数のグループ会社を抱えている親会社など、より広い範囲の事業やサービスの実績や見込みを管理しなければならない経営管理担当者には、「Loglass 経営管理」はおすすめできると思います。「Loglass 経営管理」を導入することで複数サービス、複数事業一括で管理できるだけでなく、さまざまな軸でデータを集計、分析できるようになることは大きなメリットではないでしょうか。

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